アメリカのWEB制作現場

なぜだかは、確実には不明確なのですがアメリカでは、WEB制作、システム開発、WEBマーケティング業務を主流にしている企業は少ないようです。 その原因を不明確ながら解明していこうと思います。

☆WEB部門を内製化している。

日本の会社に比べてWEBサイトやオンラインマーケティング等に重要性を感じているアメリカでは、大企業を中心に社内にWEB専門の部署 があったり、多くのスタッフを抱えているようです。さらに、多くの企業で、マーケティング部署内にWEBデザイナーやオンラインマーケティングに専門性を持つスタッフを配属しているようです。そんな事情から、よほど特殊な案件か一時的な人員不足がない限り、大手企業はWEB制作関連の仕事を外注することは稀のようです。
ただ、上記に挙げた話は、大企業の話で、中小企業ではWEB制作やシステム開発等を外注することが多いようです。国土の広いアメリカでは実際に会わずにビジネスを進めることも多いようです。特に最近では、SKYPEやビデオ会議等の普及で、実際に会わずに仕事を進めていくことが可能となっています。さらに、ここから発展して、英語を母国語とするアメリカでは、国内ではなくても英語が通じる他の国やそこに住んでいる人に仕事を外注することも珍しくありません。特にアメリカと比べ生活コストの低い東南アジアや南米に発注する事で、外注コストを大幅に抑える事が可能になります。実際、15年程も前からElanceやoDeskに代表されるようなクラウドソーシングサービスを利用してWebサイトの作成等のある程度パターン化した業務を海外に発注する事が一般的となっています。そういったこともあって、生活コストの高いに存在するWeb制作会社は彼らとは勝負にならない。特に最近ではWeb制作、システム開発、オンラインマーケティング等のサービスはコモディティ化が進み、コストの安い国外に発注する事が一般的になりつつある。

☆フリーランサー

日本ですと、フリーで仕事をしている人達は非正規雇用という事で、ナゾの社会的プレッシャーを感じ、いつかは就職を希望している方々も少なくは無いことでしょう。また、いち企業が重要な仕事を企業ではなく、フリーの人に発注するということも一般的ではありません。一方、アメリカではフリーで働く事は一つの憧れとなっています。特にデザイナーは自分自身の実力一つで有名企業の仕事を請負う事がステータスにもなっています。
また、フリーランサーを契約社員として雇う事は非常に一般的なケースになっています。 特定のデザイン会社に属する事無く、優れた技術を売りにプロジェクト毎に大きな報酬を得る凄腕エキスパートデザイナーは、ロックスターデザイナーとも呼ばれています。企業にとって、必要な時に必要な能力を持ったデザイナーやデベロッパーを起用することで、そのような技術者を従業員として抱えるよりもコストやリスクの面でリスクヘッジになっています。さらに、フリーランサーや事業主が多いアメリカでは、保険や労災、年金など、それらに携わる人をサポートする制度やサービスも充実しています。